第6章 平成13年度の成果及び14年度以降に向けた実施計画
北勢県民局桑名保健福祉部の取組み
○ 各保健福祉部 ○
桑名保健福祉部のヘルシーピープルみえ・21地域計画推進は「地方分権時代の健康政策」「ヘルスプロモーション」をキーワードとして、(1)住民に身近な健康づくり事業の実施主体である市町村が抱えている課題への技術支援を行い、(2)保健福祉部として広域的に、民間まで及んだ広範なレベルまで取り組む必要の高い健康課題を優先的に取り上げていくことを基本姿勢としています。
平成13年度のとりくみと今後の方向
1.人材育成のための研修の充実
平成12年度から管内保健従事者を対象としてPRECEDE−PROCEED model(MIDORIモデル)を道具としたヘルスプロモーションの実践研修を開催してきました。
その結果、平成12年度から北勢町では「糖尿病予防教室」を、平成13年度からは木曽岬町・大安町で「歯科保健対策」を、長島町では「高血圧対策」をMIDORIモデルで 展開しています。また、引き続き管内他市町においても地域性を踏まえた健康づくり事業の取組みを検討しています。〈研修会開催状況〉
| 開催日 | 内 容 |
|---|---|
| 平成13年6月11日 | 管内歯科保健対策検討会 MIDORIモデルを適用した歯科保健対策の進め方について |
| 平成13年6月22日 | 管内歯科保健対策検討会 MIDORIモデルを適用した歯科保健対策の実例から学ぶ 〜 海山町の事例から 〜 |
| 平成13年8月24日 | MIDORIモデルによる糖尿病教室の運営PartII 〜 北勢町糖尿病教室の事例から 〜 教室の組み立て・評価の視点 |
| 平成14年1月25日 | 管内歯科保健対策検討会 MIDORIモデルを適用した歯科保健対策の実例から学ぶ 〜 木曽岬町の事例から 〜 教育プログラムの作り方演習 |
| 平成14年2月19日 | 地域保健活動における フォーカス・グループ・インタビューの活用 〜 質的ニーズ調査としてのFGI法の活用事例から 〜 〜 活動評価のための情報把握の活用事例から 〜 |
※MIDORIモデルとは、ヘルスプロモーションの実践モデルで、企画・実施・評価の9段階の手順を踏んで保健事業や健康教育を展開していく手法のひとつです。
2.市町村支援
管内市町別の健康課題に対して以下のとおり技術支援を行っています。
(1)協働体制の整備
数年来継続してきた「糖尿病予防教室」の見なおしに、MIDORIモデルを適用して「継続」「住民主体」「セルフエフィカシィー」をキーワードに全7回の教室を運営しました。その際、以下の事項を重点項目として実施し、結果として参加者が主体的に教室に参加でき、OB会を結成することができました。
- 教室開始前に参加者の3因子(準備・強化・実現因子)をアンケート調査で把握し、フォーカス・グループ・インタビューで参加者のニーズ(QOL)を把握しました。
- フォーカス・グループ・インタビューの結果をKJ法で整理し、今後の自分達の到達目標をみんなで、共有し、セルフエフィカシィーを高めるための確認を行いました。
- 自分達の体の状態を客観的に把握するための学習を中心に行い、個別目標を設定した。
- 保健行動の目標設定とそのための3因子を自ら決定し、その後も参加者自らで決めた内容を学習に盛り込みました。
- 終了時の評価として、事前調査とリンクしたアンケート調査、フォーカス・グループ・インタビューによる質的調査、個別目標の達成度の自己評価を行い、6か月後の目標再設定を行いました。
今後、新しいスタッフや他市町でも同様に展開することができるよう教育プログラムの作成を検討しています。
(2)長島町「高血圧対策」
長島町では、健康診査の結果や医療費の統計及び介護保険の必要となった原因疾患を 分析した結果、健康課題として「高血圧疾患」予防に関する取組みを平成13年度から立ち上げ、住民一人一人が主体的に健康づくり事業に取り組む「住民主体の健康づくりの実現」のために、ヘルスプロモーションを重視した事業展開が実施されています。
具体的には、高血圧を考える会を設置、実態把握のためにフォーカス・グループ・インタビューによる質的調査から得られた住民の生活実態を、量的調査としてアンケート調査用紙の質問に落とし、調査の実施、結果を踏まえ住民参加で数値目標の設定、そのために必要な保健行動の目標設定、その行動を起こすための要因や環境を分析し関係者との協働で今後展開すべき取り組みは何かを考えていくという手順ですすめられています。
保健福祉部としては、管内でモデル的に取り組んでいる長島町の活動に参加していくことで、MIDORIモデルの実践事例として学ぶ点も多く、今後管内の他市町の活動に役立てるよう努めていきます。
(3)木曽岬町「歯科保健対策」
木曽岬町の3歳児健診での齲歯罹患率及び1人当たり平均齲歯本数が、平成元年頃から近隣市町の中でも高値であったことから、平成4年度より幼児歯みがき教室を開催し、虫歯予防活動に取り組んできた結果、漸減してきたものの未だ近隣市町より高値となっています。
そこで、木曽岬町の問題点を探り解決策の検討を行うためMIDORIモデルを適用した歯科保健対策を実施することとなり、保健福祉部として支援を行っています。
木曽岬町での取り組みは、3歳児健診対象者に実施したアンケート調査結果に基づいて、健康づくり推進協議会の下部専門部会及び「お口の健康づくり学習会」で、「3歳 児の齲蝕を3年後に1本にする」という数値目標を設定しました。続いて解決すべき保 健行動の優先順位と目標値を決定するため、齲蝕の原因となる生活習慣や環境因子との因果関係やアンケート調査で福岡市と比べ、好ましくない保健行動の中から改善すると効果が大きくかつ改善しやすいものを基準に3つの行動目標に掲げ、目標達成のための健康教育プログラムを作成しています。
保健福祉部としては、北勢町、長島町、木曽岬町などの取り組みを管内のモデル事例として支援するとともに、引き続き健康課題の明らかになった他市町に対しても順次支援していく予定です。
3.桑名保健福祉部「喫煙対策事業」
桑名・員弁生活創造圏における健康づくりの取り組みとして、「たばこ」をテーマに地域住民の健康への関心や意識・能力を高め、住民・行政・民間にまで及ぶ関係機関との協働のもとに環境整備を含めた包括的な喫煙対策を展開することにより、健康な地域づくりを目指していきます。
たばこ対策に取り組むにあたり、「喫煙対策協議会」を設置し、デルファイ法(質的調査法)を用いてたばこ対策を進めていく上での課題抽出を行い、その課題を中心に地域の実態を量的に把握するためのアンケート調査票を作成し、調査結果を施策に繋げるという過程を踏んでいるところです。
(1)「喫煙対策協議会」の開催
| 内 容 | |
|---|---|
| 第1回 平成13年12月12日 |
|
| 第2回 平成14年1月11日 |
|
| 第3回 平成14年1月22日 |
|
(2)「喫煙と健康に関するアンケート調査」の実施
調査対象:管内1市8町の15歳以上70歳未満の住民を対象とする
調査方法:郵送によるアンケート調査
対象者のサンプリング:管内1市8町住民基本台帳より3,000人程度市町の人口規模に応じて配分
調査内容:基本属性のほか、たばこに関する知識、喫煙状況及び喫煙歴、喫煙のきっかけ、分煙の状況、未成年の喫煙に関すること、たばこのマナー等
13年度の協議会で管内における喫煙対策の施策のターゲットを絞り、14年度は受け皿をどうしていくか、それぞれの所属で取り組むことを具体的に考え、15年度には各々で実施できるように考えていきます。
そのために、具体策を検討する部会の設置、実務者研修会の開催等が必要になってくるのではないかと考えていますが、保健福祉部の取り組み内容についても協議会の意見を反映していく予定です。
デルファイ法討議によるグループ毎の優先課題
(拡大画像にリンクしています)
| 戻る | 次のページへ |
