野生動物の肉による食中毒予防知識ワクチン
野生動物の中でも、いのししや鹿などはその肉を食用として利用しています。
これらの動物は、牛や豚などの家畜の解体処理に適用される「と畜場法」は適用されていません。したがって、と畜検査を受けることはできません。
しかしながら、しし肉、鹿肉として販売される場合のみ「食品衛生法」に衛生的な取り扱いが規定されています。
日本では鹿刺しなどに代表される野生肉を生で食べる食文化があります。しかし、このことは野生動物が持っている病原体をそのまま体に取り入れることになります。それが原因で食中毒になることがあります。
食中毒を防ぐためには、捕獲から消費まで衛生的に取り扱うことと、生で食べることを避け十分に加熱して食べることがポイントになります。
狩猟をされる方へ
<食肉として販売する場合>
捕獲後、すばやく放血し食品衛生法に基づく許可をとった施設へ搬入してください。
<自家消費する場合>
捕獲後、すばやく放血し清潔な場所で清潔なナイフを使って解体してください。
放血後は冷蔵庫(10度C以下)、冷凍庫(−15度C以下)に保管してください。
手洗い、器具の洗浄などこまめに実施してください。
野生動物の肉を生で食べることのリスク
野生動物が人畜共通感染症や食中毒の原因となる病原微生物、寄生虫類を保有している可能性は少なからずあります。過去にも野生動物の肉を生食して食中毒、寄生虫症になった事例があります。これらの病原体は加熱することにより死滅しますので、野生の肉を食べる際には、十分に加熱することが重要です。
感染事例
<鹿肉によるもの>
- E型肝炎 (原因:ウイルス)
2003年に兵庫県で鹿肉の生食を原因とする患者4名のE型肝炎ウイルス食中毒の発生がありました。
- 腸管出血性大腸菌症 (原因:細菌)
2001年に大分県、福岡県で鹿肉の生食を原因とする患者4名の腸管出血性大腸菌O157食中毒の発生がありました。
<熊肉によるもの>
- トリヒナ症 (原因:寄生虫)
1981年に三重県でツキノワグマの冷凍肉の生食を原因とするトリヒナ症の集団発生(患者172名)がありました。
http://www.iph.pref.osaka.jp/report/harmful/detail/381mie.html
